昨今のエスプレッソブームで、自宅でも簡単にエスプレッソを楽しむことができるようになり、個人でもある程度、本格的なエスプレッソを楽しめるようなマシーンが販売されています。しかし、業務用に開発されたマシンは、抽出圧力やスチーム力が異なるため、専用店舗での購入へのニーズは絶えることがありません。
エスプレッソなどを提供していたカフェなどの居抜き店舗物件のメリットの一つが、そういった業務用のエスプレッソマシーンを引き継ぐことができるという点ですが、メーカーによって様々な特長があります。ここでは、ぶけなびで取り扱っているエスプレッソマシーンメーカーごとの特徴をまとめてご紹介します。
世界バリスタチャンピオンでおなじみのブランドが、ラ・マルゾッコです。シアトルスタイルのエスプレッソには必須の、極めてドライなスチームを作りたいのであれば、マルゾッコのマシーンがお勧めです。きめ細かなフォームドミルクを作る機能にも優れ、2ボイラー方式で給湯とスチームのボイラーを独立させることで、各機能の性能を高める工夫がされているのも評価されているポイントです。
1950年代創業という本場イタリアでも長い伝統で知られているのが、チンバリのエスプレッソマシーンです。カプチーノなどミルクを温めて利用する場合は、バナレロと呼ばれる専用ノズルから高温の蒸気を一気に噴き出すことで、クリーミーなフォームドミルクを作ることができます。本体上部にはカップウォーマーが搭載されており、90℃という適温で9気圧の圧力をじっくりかけて抽出するため、風味の豊かなエスプレッソを提供できます。
1901年にエスプレッソマシーンの原型を発明したと言われているのが、ベゼラです。伝統におもねることなく、常に技術革新を続けるエスプレッソマシーンメーカーとして高い評価を得ているブランドで、最近では、卓上型の小型エスプレッソマシーンの販売にも力を入れています。
そして、最近注目を集めてきているのがシモネリで、人間工学に基づいてマシーンの設計を行っているなど、高い技術力に裏付けられた開発で知られています。世界バリスタチャンピオンの優勝者が、このメーカーのマシーンを使っていることでも有名ですが、基本的な機能を押さえたマシーン作りへの信頼性が高く、初心者からプロフェッショナルまで人気のメーカーの一つです。これらのエスプレッソマシーンは、安いものでも30万円、高いものでは300万円程度と、それなりの費用が必要になります。初期費用を安く抑えたいのであれば、使いたいマシーンがあらかじめ備わっている居抜き物件を探してみるのも良いと思います。