飲食店の厨房のメインとも言える設備が焼き台です。焼き台には、焼肉ロースターや焼き鳥器、炭焼き台、ガス焼き台、遠赤外線電気グリルなど、調理する食材や業態に応じて色々な種類があります。設備としても高額で、簡単に取り替えたりしづらいものでもありますので、焼き台付きの居抜き店舗物件の購入の際には、店舗に見合ったものを選ぶようにしましょう。焼き台付きの居抜き物件を探すには、ぶけなびがお勧めです。
焼き台の中で人気を集めているのが、遠赤外線電気グリルです。炭焼き台のように、事前に火を起こさなければならないものと比べて、オーダーを受けてからスイッチを押すだけで、すぐに点火しますので、電気代の節約になりますし、もちろんガス代もかかりません。炭火を使用した際に発生するススなどの煙もありませんので、換気扇などの清掃の負担も軽減されますし、遠赤外線効果で食材がふっくらと焼き上がる、というメリットもあります。遠赤外線には食材が焦げ付きにくいという特徴もあり、ヒーターも長寿命タイプのものが出回っていますので、ランニングコストや調理の簡便さなどのあらゆる面においてお勧めできます。
一方、焼き鳥屋や鰻屋などで今でも重宝されているのは、炭焼き台やガス焼き台です。調理する食材ごとに専用の焼き台が用意されているのが特徴で、魚用に奥行きが広くなっている魚用炭焼き台、奥行きが広くて風窓のない、耐火レンガ仕様の蒲焼・鰻用炭焼き台、開閉式のグリッドバーを使うことで遠赤外線効果により肉を香ばしく焼くための炭火ステーキ七輪、囲炉裏焼きを再現するための囲炉裏など、用途別に様々あります。ガス焼き台の中には、焼き芋器やトルコ料理のケバブ専用のものまで用意されています。
炭焼き台による調理の代表格が焼肉でしょう。特にホルモンは、炭焼き台に適した食材と言われていますが、それには炭焼きのいくつかの特徴が関係しています。炭火焼の調理では、遠赤外線が多く含まれており、放射熱で均一に食材を焼き上げます。その点ガスは対流で熱量を伝えるため、不均一に焼き上がることが多く、ホルモンなどの焼き肉には向いていません。また、炭火焼はガスに比べると水分の含有量が少なく、脂っぽいホルモンの表面をカリッと香ばしく焼き上げることができます。さらに、炭から放出されるミネラル成分が肉に働きかけ、肉質をより柔らかくする効果も期待でき、かつ炭の香ばしい燻煙がホルモンを包み込むことで、より薫り高く仕上げてくれます。
このように、焼き台と言っても業態に適した製品がそれぞれ用意されていますので、導入の際にはきちんと見極めるように心がけましょう。