業務用のガスコンロは、家庭用のものと比べると、その火力の強さで知られています。家庭用のガスコンロのおよそ3倍もの火力があるため、導入に際しては注意して行う必要があります。その点、ガスコンロのある居抜き店舗物件であれば、そのような心配もなく、すぐに安全に使用することができます。店舗の規模にもよりますが、2口のタイプから8口タイプなど、幅広いラインアップがあるのも特色の一つです。
ガスと火を使う設備ですので、まず何よりも、安全性の確保が最優先です。最近のガスコンロには「立ち消え安全装置」が搭載されており、煮こぼれや吹きこぼれ、あるいはとろ火での調理を行っている際に、万が一、火が消えてしまった場合でも、センサーがすぐに察知し、ガスが止まるようになっています。店舗によっては、パートやアルバイトが調理を担当することもあり得ますので、こういった安全機能が搭載されているのはとても安心ですね。オールステンレス製で耐久性に優れたモデルや、ごとくや汁受け皿の取り外しが簡単に行えるなど、メンテナンスにも配慮されています。
そんな中で最近注目を集めているのが、低輻射型業務用ガスコンロです。これまでのガスコンロは、ガスの炎の強い火力によって機器の表面が高温になり、そこに炎自体の輻射熱や燃焼排気熱などが加わることによって、厨房の温度が急激に上昇するなど、厨房環境の悪化の原因の一つともなっていました。
低輻射型ガスコンロでは、燃焼排気熱を抑制し、ごとく部分の物理構造に手を加えることで輻射熱の発生を低減し、これらの熱が調理者や厨房にもたらす影響をできるだけ削減することに成功しました。また、機器本体の構造を改良することで、表面の熱上昇も抑制されますので、調理中の火傷などのリスクも低減されています。データによると、従来のガスコンロに比較すると、調理する人の腹部周辺の気温を17℃程度に下げることを実現し、機器本体の表面温度は、最大20℃程度も低減されています。立ち消え安全装置も搭載されていますので、今後は低輻射型ガスコンロが主流になっていくと考えられています。
炊飯器やその他の加熱・保温調理器とは異なり、ガスコンロは文字通り、ガスを使用する機器であるため、使用の際に発生する熱量をどう取り扱うのかが関心事となっています。今後も、厨房環境に配慮した新しいガスコンロが開発されていきますが、居抜き物件の購入の際には、経営店舗に見合った設備であるかどうかを見極めるようにするといいでしょう。ぶけなびでは機能別のガスコンロ付物件を幅広くラインアップしています。