居抜き物件を購入する際に付帯している代表的な設備の一つが製氷機です。飲食店などの店舗経営で意外と消費するのが氷なのですが、一言で製氷機と言っても、最近では実に多くの種類が市場に出回っています。ここでは、ぶけなびの掲載物件の中で代表的な製氷機をご紹介しましょう。
ドリンクを冷やすためによく使われる氷でも、大きさによってキューブアイス(大)やチップアイス(中)、フレークアイス(小)、カチ割り氷を作る際に利用されるビッグアイス(特大)やブロックアイス(超特大)と分かれており、それぞれのサイズを作ることのできる製氷機が用意されています。氷の形でも、スターライトアイス(星形)、ハートフルアイス(ハート形)、ホールインワンアイス(球状)と様々です。
店舗の業態によって、一日に必要な氷の量も変わります。一般的な製氷機の製氷能力は一日あたり12~25kgですが、製氷機によっては最大1000~1200kgもの氷を作ることのできるものまで、ラインアップが用意されています。
用途に応じても種類があり、バーやカフェなどでよく見られる卓上タイプや天板を活用することができるアンダーカウンタータイプ、限られた厨房スペースで使いやすいスライド扉タイプなどがあり、目的に合ったものを選ぶことができます。もちろん幅寸法別に、400mm以内のコンパクトなものから、1100mmといった十分な容量を備えたものまで、設置スペースによって選択できます。
製氷システムは大きく分けて二通りあり、見た目にも美しい透明な氷を作るためのセル方式、大量の氷を安く作ることのできるオーガ方式があります。セル方式では、マイナス25℃まで冷やされた製氷室に、下の方から水を噴射しながら氷を作ります。水が流動しながら徐々に外側から凍っていくため、不純物をほぼ取り除いた水の成分だけが氷になることで、透明で美しい氷となります。中心部分に小さな穴の開いた氷を見かけたことがあると思いますが、その穴はセル方式の水の噴射の跡です。
より大量の氷を作る必要のある場合は、オーガ方式が適しています。冷たく冷却された円柱の周りに、水がゆっくり流されることで、表面に氷の膜ができます。それをゆっくりと回転する刃で削り取り、圧力をかけてまとめた氷を様々な形に成形していきます。一連の流れが止まることなく続きますので、大量の氷を作ることができるのです。また、この方式であれば、フレーク状の氷を作ったり、チップアイスなどの小さいサイズのキューブアイスを簡単に作ることが可能となります。