家庭用の蒸し器(スチーマー)と言えば、ステンレス製で2段重ねをするタイプの専用鍋や、竹でできたセイロなどをイメージするのが一般的でしょう。しかし、業務用の蒸し器(スチーマー)はさらに本格的なものです。
業務用の蒸し器(スチーマー)はまずサイズがまったく異なります。一般的な業務用の蒸し器(スチーマー)は、高さが1メーター近くあり、幅や奥行きも60センチ程度あるかなりボリュームのあるものです。そして価格も決して安くはなく、高性能タイプの業務用蒸し器(スチーマー)では、150万円近くするものも珍しくありません。
もちろん高いだけあって調理性能はかなり優れています。設定した内容で食材を蒸したあとはそのまま保温モードに切り替わり、調理の済んだ食材を乾燥させることなく、美味しい状態で保つことができるようになっています。また、調理用のメモリー機能も搭載していますので、さまざまな蒸し調理をワンタッチで行なうことができます。業務用だけあって一度に調理できる食材の量もかなりのもので、宴会などの際に茶碗蒸しを調理したり、最近流行している蒸し野菜を作ったりも簡単に行なうことができます。
しかし、現実的なところでは、蒸し器(スチーマー)はメインとなる厨房設備のひとつではありません。となると、いくら高機能であるからといって100万円を超えるような厨房設備を導入するとなると、経営者としては少なからず躊躇してしまうのではないでしょうか。
そんなときに助かるのが、あらかじめ蒸し器(スチーマー)の付随した居抜き物件を手に入れるということです。居抜き物件であれば、蒸し器(スチーマー)だけでなく、他のスタンダードな調理設備が付いていることがほとんどですので、これから飲食店舗を開業するといった際でも数多くの厨房設備を高いコストをかけて導入する必要がなくなります。
さらに、貸店舗として賃貸借契約を締結する方法であれば、さらにイニシャルコストを削減することが可能にもなりますし、毎月のランニングコストを計算しやすくもなります。いざクローズということになってしまった場合でも、それほどダメージを残すことなく比較的円滑に閉店処理を進めることができるという特徴もあります。
このように、居抜き物件を貸店舗として利用するにあたっては、珍しい高価な厨房設備を格安で引き継ぐことができるといったこと以上の経営的なメリットがあると言えるでしょう。