製氷機と並んで居抜き物件で人気の高い設備が浄水器です。どういった店舗を運営するにせよ、きれいな水を使うことはベースとなりますし、導入に際してもある一定の手間がかかるため、居抜き店舗に事前に設置されているのは、メリットが大きいと言えるでしょう。
最新の浄水器のトレンドは、セラミックフィルターを搭載したタイプとなっています。セラミックフィルターの一番の特徴は、0.0001mmという超微細孔にあります。この細かさのフィルターが浄水器で使用されることは珍しく、これまでは酒造メーカーや清涼飲料メーカーなど、食品の厳しい衛生管理の求められる業界でのみ使用されてきました。このフィルターが浄水器に搭載されたことで、一般の店舗でもより安全で衛生的な浄水環境が整ったと言えます。
セラミックフィルターの材料は、自然界に存在しているアルミナと呼ばれる天然素材です。このアルミナを1200℃という高温で一気に焼き固めることで、長期間の水のろ過にも耐え得る耐久性を備えたフィルターを作ることができます。天然素材のみで作られているため、化学物質が溶け出したりする心配もなく、無味無臭の透明な水を作り出します。パーツは全てステンレスを使用しているものが多く、メンテナンスや衛生面でも優れています。
最近ではO-157（大腸菌）や原虫など、食中毒の原因になる細かな不純物や細菌がクローズアップされていますが、セラミックフィルターはこういった細菌などを、ほぼ100％除去することができます。また、農薬や残留塩素、トリハロメタン、環境ホルモンなどの気になる物質も高性能活性炭によって取り除かれますし、鉛などの重金属もセラミックスが吸着することで、汚染物質のないきれいな水を取り出すことができます。
微細な細菌や不純物質が取り除かれるのであれば、人間にとって有用な成分も同様に除去されてしまうのかというと、そうではありません。セラミックフィルターの超微細孔のサイズであれば、水の中の天然のミネラル分は十分に通過することができます。余分な汚染物質を取り除いた栄養価を含んだ美味しい水を得るためにセラミックフィルター浄水器は大変有効であることがお分かり頂けることと思います。
新鮮な野菜を洗浄したり、スープや出汁、ソースなどを雑味なく作ったり、炊き立てのふっくらとしたご飯を作るためにも、浄水器は欠かすことができません。居抜き店舗の購入を検討する際には、どのタイプの浄水器が設置されているのかを含めて、具体的に確認することをお勧めします。
