ワイン居酒屋やバーなどの居抜き物件を購入するメリットは、ワインセラーが付随してくることが多いという点でしょう。山梨や北海道を始めとした国産ワインやオーガニックワインなど、近年では、ワインに対する注目も集まってきていますので、ワインバーを設置する機会も増えてきています。
さらに、店舗での営業となると、ワインセラーも100本以上収納できるタイプが必要となってきます。家庭用のものと比較すると、もちろんタイプにもよりますが、収納規模100本以上のものは数十万円するものが多く、設置の際は、別途費用がかかることもありますので、居抜き店舗を検討するのが実際的と言えます。同じようなタイプでより安価な商品としてワインクーラーもありますが、ここでは、ぶけなびにも多く掲載されている、ワインクーラーとワインセラーの違いについて確認しておきましょう。
ワインクーラーとは、ワインの大敵となる気温の上昇からワインを守るためのもので、庫内を14~18℃という、ワインにとっての適温に保つことができます。一般的な冷蔵庫が5℃とワインにとっては厳しい環境であるのに比べて、ワインクーラーでは常に適温に保たれますので、出してすぐに飲むことができます。また、庫内の湿度が30~60%に維持されますので、通常のワインでしたら1~2年は保管することが可能ですし、ワイン専用の保管庫ですので、他の食材の匂いがコルクにうつってしまったりといった、冷蔵庫でありがちな問題点が起こり得ません。
ワインセラーはワインクーラーの機能をさらに進化させ、より高級なヴィンテージワインの保管や熟成にも適した環境を提供するものです。一つの庫内での温度帯をいくつか設定することができるものや、鍵が付いたタイプのもの、動力別(ベルチェ式、アンモニア式、コンプレッサー方式)による相違など、様々なものが用意されています。
長期熟成に適したワインセラーの特徴としては、加湿機能を搭載することで、湿度を常に60%以上に維持すること、熟成にふさわしくない振動をできる限り軽減する機能、そして、庫内で何か異常があった際にすぐに知らせてくれるアラート機能が搭載されている、などです。また、高い気温と同様に低温もワインには好ましくありません。寒冷地などでワインを熟成させる際などに重宝するのが、ヒーター機能です。外気温に関係なく、庫内を14℃前後に維持してくれますので、冬の寒い時期でも心配する必要はありません。
このように、より品質の高いワインを提供するためには、ワインクーラーではなくワインセラーの付随した居抜き物件を探してみるのが良いかもしれません。