ラーメンやうどん、そばの業態で店舗開拓を考えている人には、茹で麺器が設置された居抜き物件を探してみることをお勧めします。本来数十万円以上もする設備ですし、自動茹で上げシステム搭載機種であれば、百万円以上と高価であるため、導入に頭を悩ませる必要のない居抜き店舗を購入することで、すぐに業務を開始することができます。
自動茹で麺器の最新機種では、麺を茹でることから始まって、ぬめりを取ったり、冷水で麺をしめたりといった一連の動作が自動で行われる画期的なシステムを採用しています。対流釜槽では生麺の繊細さを損なわないような自然な対流を実現し、まんべんなく熱量が伝わるように工夫されています。自動反転装置によって、麺が踊るように茹で上げることで、旨みを引き出し、適切なタイミングで湯きりまで行ってくれます。
続くジェット噴流槽では、間欠循環ポンプからジェット噴流を吹き出すことで、茹で上げた直後の粗熱やぬめりを素早く取り除きます。その後、麺は氷結冷却槽へと移され、水槽の内側に氷の張った二層の冷却槽で一気に冷やされ、独特のコシやツヤのある麺へと仕上げられます。これらの工程が全自動で進行することで、うどん・そば職人のような経歴を持たない調理師でも、美味しい麺を茹で上げることができるようになりました。
茹で麺器を導入することは、調理が便利になるだけではなく、ほとんどの工程が自動化されるため、高温のお湯を使うことによる火傷や怪我などのリスクを大幅に軽減することができます。また、サーモスタットで適切な温度管理やセンサーによる湯量管理を行うため、無駄なガスや水を使う心配もなく、経済的なメリットも大きいと言えます。茹で上げ能力も一般的なもので投入量5食に対し1分ですので、1時間あたり255食も茹で上げることが可能になり、より効率的な店舗経営を実現することができます。
最近では、一般的なガス式の茹で麺器に加えて、水中加熱式ヒーターを採用した電気式の茹で麺器も登場しています。電気式のメリットは立ち上がりの時間が早いという点や、麺を投入した際に一時的に起こる湯温の低下にいち早く対応し、すぐに湯温を設定温度まで温めてくれる点にあります。また、対流をより効果的に発生させるための仕組みやアイドリング運転機能など、使い勝手に配慮した機種がラインアップされています。
茹で麺器の価格は、槽の数や方式によって様々ですが、業態と規模に見合った製品を賢く選択することで、将来的な運用コストを適切に管理することができます。ぶけなびには、用途に合わせた茹で麺器が掲載されていますので、居抜き物件の購入を検討する際にのぞいてみてください。
