和食店などで畳敷きの部屋をダイニングスペースにしている場合には、お客様がくつろいで食事を楽しむことができるように座椅子を導入しているところが少なくありません。他にも、和食居酒屋などの業態においては、掘りごたつと座椅子を組み合わせてお客様が食事を楽しむことができるような空間演出を採用しているところが増えてきています。
和食居酒屋などの業態においては、すでに同業としてオペレーションの行なわれていた居抜き物件の貸店舗を利用するケースが一般的です。居抜き物件ですので、掘りごたつなどの造作や座椅子などをまとめて引き継ぐことができ、新たに内装工事の手配をしたり、座椅子を一式そろえたりする手間やコストをかける必要がありません。
フローリングや畳などに直接座って食事をするにあたっては、足や膝の痛い高齢なお客様などはどうしても長い時間座っていることが苦痛になる方がいらっしゃいます。座椅子であれば背面に身体を預けることができますので、長時間座っていても足や膝に負担をかけることがなくなりますので、あらゆるお客様が食事を楽しむことができるようになります。このように、座椅子を導入することはお客様の快適性においてもとても意味のあることです。
座椅子はお客様が座って食事を楽しむためのアイテムですので、うっかり飲み物をこぼしてしまったり、食事をこぼしてしまったり、といったことが起こります。そのため、座面の素材がどのようなものであるかによってメンテナンスの自由度が異なります。撥水加工のされたレザータイプの座面であれば、軽く拭き取るだけで済むというメリットがあります。あるいは、カバーを取り外して洗濯をすることができるタイプであれば、常に座面を清潔に保つことが可能です。
他にも、籐を編み込んで作ったような座椅子は座面にある一定の高さがありますので、足を伸ばして座ることができると高齢のお客様を中心に評判が良いという傾向もあります。座面が回転するタイプの座椅子も同様に、座り心地がより優れていると言われています。
このように、座椅子にもいろいろな種類や特徴があります。これから飲食店を開業しようと考えている人は、店舗の業態や想定しているメインとなるお客様の年齢層、利用シーンなどを把握することによってどういった座椅子を用意しておくべきかが明らかとなりますので、必要な条件を整理したうえで居抜き物件を探すように心がけましょう。