平日のランチタイムにはかなりの集客が見込めるオフィス街。そのため、一度開業すれば安定した集客が期待できるというメリットがありますが、飲食店の開業を考えている人にとっては大人気のエリアで、競争率が激しいというデメリットもあります。とにかく激戦になるため、自分の条件や希望に近い物件があれば、即決するぐらいの決断力があったほうが良いエリアと言えるでしょう。
オフィス街の居抜き店舗物件は、できるだけ短期間で開業できるために、自分が開業しようと考えている業態と同じ業態の居抜き店舗を探すのが得策です。同じ業態なら必要な設備なども大きく変わることはないので初期費用を抑えることができますし、必要な工事なども少なくなるので、短期間で開業できるというメリットが期待できます。
ただし、自分自身がどんな業態の飲食店を開業したいのかによっては、必ずしもオフィス街が理想のロケーションではないこともあるので注意しましょう。オフィス街では、平日のランチタイムには大勢のビジネスパーソンが足を運びます。サラリーマンやOLのお昼休みは1時間ですし、そのほとんどが12時から1時までの1時間となっているため、限られた時間の中でいかに回転率を良くするかのマーケティング戦略が大切になります。そのため、居抜き店舗でも大勢が座れるテーブルよりも二人用のテーブルが活躍してくれます。
オフィス街での居抜き店舗物件には、他にも大きなメリットがあります。それは、駐車場の必要がないという点です。ビジネスパーソンのほとんどは、職場から徒歩数分のエリアで食事を済ませたいもの。わざわざマイカーで遠く離れた場所までランチのために移動する人はまれです。そのため、ロケーションを選ぶ際にはできるだけオフィス街の中心に近い部分を選ぶようにしましょう。駐車場を確保する必要がなければ、そこにかかる費用を物件の家賃に当てることができますから、選択の幅が広がりやすくなります。
平日と週末とでは集客に大きな差があるオフィス街にある飲食店の中には、土日はお休みにしている店舗も少なくありません。また、集客がランチタイムとディナータイムに2極化することが多いため、ランチタイムとディナータイムの間に店を閉めている店舗も多くあります。オフィス街に開業を考えている人は、そうした周囲の飲食店の特徴や習性なども考えながら、上手に順応するのが成功するための秘訣と言えるでしょう。