商店街の居抜き店舗物件は、その町の特性によって成功するかどうか大きく異なります。例えば、平日に主婦層が多く買い物に足を運ぶような商店街なら、夕食のおかずになりそうなメニューが充実したテイクアウト店が大ヒットすることが予想できますし、少しでも節約しようと頑張る主婦が多いエリアでは、高級感を前面に押し出したフレンチを開業しても、成功する可能性は極めて低いでしょう。また、近くに大学などがあって学生寮が多かったり、単身世帯が良く利用するような商店街なら、テイクアウト店に加えてカジュアルかつリーズナブルに利用できるカレー店や定食屋などのニーズが高くなります。
商店街の中には、すぐ近くにオフィス街があったり、大勢が働く職場があったりする場合もあります。その場合には、平日のランチタイムには大勢が足を運ぶことが予想できるので、ある程度規模があって客席数も多い店舗でも、安定した売り上げが期待できるというメリットもあります。商店街といっても周辺の環境や利用客の客層、忙しくなる時間帯などは地域やエリアによって大きく異なるため、周辺地域のニーズを満たした業態であることが成功するための秘訣です。つまり、自分が開業を考えている業態のニーズが高い場所で居抜き店舗物件を探すのが賢い方法と言えます
商店街の店舗物件は、駅に近い場所だと他にも借りたいという人が多くいるため、なかなか希望通りの店舗が見つからないことが少なくありません。また、競争率が激しいエリアでは、設備が完備されている居抜き物件は特に人気が高く、売りに出されてもあっという間に契約されてしまうことも多いものです。そのため、こうした人気のエリアで店舗を構えたい場合には、ロケーション優先で設備などはある程度妥協して開業前に工事を入れるか、またはロケーションを少し妥協して初期コストの節約を優先するのか、あらかじめ優先順位を決めておくことが必要です。ぶけなびのような店舗物件検索サイトを活用しながら、複数の店舗を比較検討しましょう。
飲食店はロケーションが大切ですが、業態によっては競争率が高いロケーションでなくても成功する可能性は高いもの。自分が開業を考えている業態のニーズや客層などを正しく理解することも、どの商店街の居抜き店舗物件にするかを決める際には大切な要素です。ロケーションなど表面的な条件に加え、人通りの多さや周辺の環境、どんなタイプの客層なのかも考えながら物件探しをするようにしましょう。
