亀戸駅の居抜き物件の概要
亀戸駅周辺に物件がある場合、その亀戸駅を中心にした商圏について把握することが大前提して必要です。亀戸駅の場合はその商圏の特徴は以下のようになります。
亀戸駅の交通事情
亀戸駅は、JR東日本と私鉄の東武鉄道の両方が乗り入れる駅です。JR東日本の総武本線は、東京駅から千葉県の銚子駅までを結んでいますが、さらに中央線とも乗り入れているため、東京のはるか先の高尾駅までつながっています。つまり東京都の最西端から千葉県の最東端までを結んでいる鉄道の中間駅であり、1本で東京や新宿などのオフィス街に通勤できる駅なのです。
また東武鉄道は亀戸線を始発にして栃木県の伊勢崎あるいは日光までをつながっている大動脈です。
亀戸駅の乗降客数は、JR東日本の利用者は1日平均58,136人で、JR東日本管内では82位です。同じレベルには、東海道線の大規模住宅街を擁する東戸塚駅があるので、都内でも有数の大規模ターミナルだと言えるでしょう。一方で東武鉄道の利用者は1日平均26,817人で亀戸線では第1位を誇ります。
バス路線も、都電廃止後は亀戸駅が隣の錦糸町駅と並んでターミナルとして機能しています。具体的には、亀戸駅と直結している亀戸駅前停留所は12のバス路線とつながっており、少し駅から離れた亀戸駅通り停留場は23路線、水神森停留所は10路線が発着しています。つまり合計で45本ものバス路線が亀戸駅を中心に網羅されているのです。
亀戸駅周辺の商業施設と住宅街
ここまで亀戸駅が地域の交通のターミナル化されているのは、亀戸駅を中心にして商業施設が集積し、なおかつ住宅地も広がっているからです。具体的には亀戸駅周辺は以下のようになっています。
アトレ亀戸がランドマーク
亀戸駅周辺の商業施設の中心は駅ビルであるアトレ亀戸です。このアトレ亀戸はJR亀戸駅の北口改札と、東武亀戸線の改札に直結しているため、利用する上で非常に便利な立地になっています。またアトレ亀戸自体、地下1階、地上8階の大規模商業施設なので、ここだけでファッションも飲食も可能な機能を持っています。
また亀戸駅周辺は古くから下町として栄え、特に高度経済成期には京浜工業地帯の一角として繁栄しました。その工場群が昭和40年代に地方に移転してからは、工場跡地が住宅地として再開発され、亀戸は都内でも珍しく駅周辺に大規模な住宅施設が林立している、買い物にも、居住するにも便利なエリアとなっています。
さらに近年の亀戸駅周辺は、隣の錦糸町駅と並んで、都心部にあったオフィスが利便性と賃料の安さを求めて移転してきているため、「錦糸町、亀戸副都心」として副都心化しています。つまり、衣食住とビジネスの要素がすべて詰まっているのが、亀戸駅周辺なのです。
周辺エリアの中では家賃が安く人口増加中
特に住宅エリアとしての機能に注目すると、亀戸中央公園と錦糸公園という比較的大きな公園があり、自然にも恵まれている点、そして隣の錦糸町とは徒歩圏であるにも関わらず、家賃相場は共働きの若い夫婦用の1LDKから2DKの物件で108,900円と錦糸町駅周辺の135,300円に比べて26,000円以上安くなっているのが特筆すべき点でしょう。
その賃料の安さと住みやすさを望んで、近年は人口流入が激しく、亀戸駅周辺は都内有数のベッドタウンと化しています。亀戸駅周辺は特に目立った商業施設はないのですが、衣食の必要なもののすべてが近隣でそろい、かつ下町の庶民的で親しみやすい雰囲気も残っている、住んでいて気持ちが楽になる町、というエリアなのです。
亀戸駅周辺の飲食店の繁盛の可能性は?
では飲食店に絞って、亀戸駅周辺ではその業態が繁盛する可能性はどの程度あるのか、という点を解説しましょう。
亀戸駅周辺は最近B級グルメが集積するエリアとしても知名度がアップしています。具体的には以下のような名店が軒を連ねていることが挙げられます。
亀戸はホルモンのメッカ
まず亀戸駅周辺には以下のように安くておいしいホルモン焼の店が多く存在しています。
1つは「亀戸ホルモン」です。この店はあるグルメサイトでは東京都のホルモン焼店のNO2にランキングされている名店で、店前には常に行列ができています。顧客単価的には、ディナーで3,000円から4,000円と、決して格安ではありませんが、しかしそれでも繁盛するほど、飲食店としての人気が高いのです。
また亀戸ホルモンの近隣には「ホルモン青木 2号店」というホルモン店もあります。ここも都内有数のホルモン焼店で、特に昼の営業もあるため、終日顧客単価3,000~4,000円で繁盛しています。
さらに亀戸ホルモンの料理長が得率して構えた「初代吉田」も人気店です。
このようにB級グルメとしてはすぐに名前が上がるホルモン焼の繁盛店が軒を連ねているのが、亀戸駅周辺なのです。
餃子の名店も
さらに同じくB級グルメの雄である餃子に関しても、古くから名店として知られている「亀戸餃子 本店」があります。1950年創業の、亀戸と言えば亀戸餃子と言われるほどメジャーな店です。ここも常に席が空くのを待つ行列でにぎわっています。こちらの顧客単価は1,000円~2,000円です。
居酒屋の知られざる人気店も
またB級グルメには分類されませんが、安くておいしい居酒屋があることでも亀戸駅周辺は知られています。
たとえば、「鳥さわ」という焼鳥店は備長炭で焼き上げる肝焼きが有名な繁盛店です。ここの単価は6,000~8,000円なので、亀戸駅周辺は決して顧客単価が安い店しかは繁盛しないような経済力の低いエリアではないこともよくわかります。
また吟味された素材と地酒のラインナップの豊富さが人気の居酒屋「よねさん」も注目に値するでしょう。この店の顧客単価が4,000~5,000円と、料理の単価は高くないのですが、来店客の支払う飲食費としてはそれなりに高額になっています。
このように亀戸駅周辺で繁盛している飲食店の特徴としては、1つは庶民的で飾らずに食べられる店が多いこと、そしてだからと言って顧客単価が安いわけではなく、それなりに高額を消費する来店客が多いこと、という2点が挙げられるでしょう。
したがってこの特徴に合致する飲食店であれば、新たに出店しても十分に繁盛店に仲間入りする可能性があるわけです。
亀戸のターゲットは2層に分かれる
亀戸駅周辺の飲食店のターゲット層を理解し、そのターゲット層に合致した飲食店に亀戸エリアをアピールすることが大切です。
亀戸駅周辺の飲食店ターゲットは2つに分かれます。
1つは先ほど書いたように、安い賃料となおかつ都心までJRや東武線で1本という便利なアクセスに惹かれて引っ越してきた、都心で働く若いファミリー層です。同じようなターゲット層が住む首都圏のエリアとしては東急東横線に象徴される首都圏南部がありますが、あえて千葉県寄りの亀戸に住むという点に、実質を優先して、安くておいしいものを食べたいというこのターゲットの心理的特徴が推察できます。
そしてもう1つが古くから亀戸エリアに住んでいる戸建て持ち家住宅に住んでいる年配夫婦です。この層は古くから亀戸の庶民的な暮らしに慣れているため、安くておいしい飲食店であれば受け入れる素地は非常に多く持っています。
したがってこの2つのターゲットを抱えている亀戸駅周辺エリアでは、内装は特におしゃれさを追求して内装工事費をかけなくても、あるいは必要以上に丁寧な接客をしなくても、実質的でおいしくて安い料理を出す飲食店であれば、ほぼ確実に繁盛することが想定されるのです。
さらに、居住している住民だけではなく、すでに有名になっているB級グルメ店を求めて週末などに都内からが多くの飲食客が集まりますので、その飲食客が有名店からこちらに流れてくることも十分に想定されます。
したがって、料理の安さとクオリティに注力すれば来店客が確保しやすいのがこの亀戸駅周辺エリアの特徴なのです。
亀戸駅周辺の購買力は
またデータでも亀戸駅周辺エリアの購買力、経済力がどうかという点を確認しましょう。
亀戸駅から半径500m以内の居住人口総数は17,474 人で、これは都内の平均の10,203 人の1.7倍です。つまり亀戸駅周辺は非常に人口が集積しているので、集客も極めてしやすいエリアだということが言えます。
亀戸駅周辺の飲食店賃料相場は坪当たり17,000円
しかしそのように集客力のあるエリアでも、物件の賃料が高ければ売上はとれても利益は確保できません。その点で亀戸駅周辺はどうなのでしょうか。
亀戸駅周辺の店舗賃料の相場は坪単価17,726円です。これは隣の錦糸町の賃料相場よりも2,000円以上安いレベルです。都心部と比較すれば約半額です。
それでいて先ほど触れたように、飲食に関する消費は決して少なくありませんから、亀戸駅周辺で飲食店を開業すれば、非常に利益を確保しやすいということが言えるでしょう。
亀戸駅の居抜き物件情報まとめ
亀戸駅周辺は比較的賃料が安く、個人初出店の方でも出店がしやすいエリアとなっております。周辺には住宅地が広がっているエリアになりますので地域に根づいたお店づくりをされたい方にオススメのエリアです。
亀戸駅周辺の居抜き物件情報はこちら
https://www.bukenavi.jp/object/list