高円寺はＪＲ中央線・総武線で新宿から各駅で4つ目、中野と阿佐ヶ谷の間に挟まれた、東京都内でも有数のカルチャースポットです。
ＪＲの駅の南側には地下鉄も走っており（東京メトロ丸の内線、新高円寺駅と東高円寺駅）、都心までのアクセスも大変便利です。
駅を中心に商店街が南北に広がっており、有名な「高円寺純情商店街」をはじめとする７つの商店街に個性的な店舗がひしめいています。
高円寺といえば「若者の街」「古着の街」と言われるように、若者向けのカジュアルな衣料品店（古着屋が多い）や個性的な雑貨店、古書店などが多数存在するほか、客席数の少ない小さなライブハウスや音楽スタジオ、小劇場なども点在し、休日には多くの若者が訪れます。
それに合わせて飲食店も、お洒落なカフェやバー、手頃な価格帯の定食屋、居酒屋、焼肉屋、焼き鳥屋、ラーメン屋に寿司屋など、若者の嗜好に応じたありとあらゆる種類の飲食店舗が所狭しと立ち並んでいます。
休日に訪れる若者に加え、高円寺は杉並区の中でも20～30代の若者が住む比率が最も高い地域と言われており、学生向けのアパートやワンルームマンション物件などが多数あることから、ひとり暮らしやカップルの若者に大変人気があります。
このような高円寺に飲食店舗を出店する際のポイントは以下のようになるでしょう。
（１） 居抜き物件を利用すること
前店舗の造作物（内装、厨房設備、什器など）が残っている状態で賃貸に出される「居抜き物件」を利用すれば、初期投資を大幅に抑えることができます。
特に水回りの工事には多額の費用がかかりますので、業態が異なる場合でも検討してみることをおすすめします。大がかりな工事が必要なくなれば、その分手間も省けますし、スピーディーに出店することが可能になります。
（２）個性的であること
高円寺で飲食店舗を出す際には、何よりもまず「個性的であること」が重要です。飲食店はそれこそ星の数くらいあると言っても過言ではありません。店舗が多く競争も激しい分、出退店の回転も速く、こないだ出店したばかりの飲食店がもう閉店したなどということも少なくありません。
その中で長く生き残るには、高円寺に住む人や訪れる人の中で誰をターゲットにするかを明確に定め、彼らに強いインパクトを残しながらサービスに満足してもらい、また来たいと思えるような店舗づくりが必要です。お店の空間づくりに始まり、メニュー・価格帯の設定やサービスの内容、広告やキャンペーンの展開に至るまで、お店の個性が光るようなものを考えましょう。
幸い、高円寺にはもともと個性的なお店が多いので、居抜きで賃貸に出ている物件にも個性的な空間があります。こうした物件情報に数多く出会うためにも『ぶけなび』などのサイトをご活用ください。
（３）価格が手頃であること
高円寺のメインターゲットはやはり「若者」です。学生から20～30代のひとり暮らし層が多く、駅前の定食屋や居酒屋、商店街や路地に点在するカフェやバーなどが彼らのお気に入りスポットです。
高円寺は比較的狭い店舗物件が中心なため客席数が多く取れないことやターゲット層の経済力から考えて、提供する価格帯は1,000円未満から高くても2,000～3,000円程度の単価になるでしょう。低単価ではありますが、その分回転率を高める工夫をすることで高収益を目指すことが出来ます。
狭い居抜きの賃貸物件が多い高円寺には路面店に限らず２階、３階の物件や地下の物件もありますが、アクティブな若者層の支持を受ければそうした店舗にも集客が見込めるでしょう。
また、高円寺の特徴としてＪＲ中央線・総武線の高架下にも数多くの飲食店が立ち並んでいますが、これも他の路線や駅にはない魅力として活用できるのではないでしょうか。
