飲食店の店舗が多く密集しているエリアといえば、繁華街が真っ先に思いつくでしょう。繁華街は大きな駅の周辺にあることが多く、そこにはたくさんの飲食店が軒を並べています。平日も休日も、昼間も夜間もたくさんの人が行き交うエリアなので、どのような業態でも場所や風土に合ったものなら安定した集客が望めますし、安定した売り上げが期待できます。
繁華街は、ランチタイムならショッピングなどで歩き疲れた人がホッと一息つきながら食事も楽しみたいと足を運ぶことが多いため、カップルや家族連れ、グループなど、大人数の利用客にも対応できるというメリットがあります。中華料理、イタリアン、和食店、そば、うどんなど、どのような業態でも食べ物の好みは人によって異なりますし、一見さんからリピーターまで大勢を引き込むことができる絶好のロケーションなので、業態を選ばずに営業しやすい場所といえます。
ただし、繁華街にはデメリットもあります。それは、付近に似たような飲食店がたくさんあるという点。例えばイタリアンレストランが2軒並んでいたとしたら、利用客はロケーションというだけで店を選ぶことが困難ですから、メニューや価格、見せの雰囲気などマーケティング戦略によって独自性を出したり、オリジナリティをアピールする販売力も求められます。安定した集客が期待できるというメリットのある繁華街ですが、他の店舗ではなく自分の店舗へ利用客を呼び込むためには、営業手腕も必要となります。脱サラなどによってこれから初めて飲食業に挑戦するという場合には、ハードルが高いエリアといえるかもしれません。
繁華街というロケーションは、これから店舗を出したいという人にとっては絶好のロケーションです。中でも設備がそのまま残されている居抜き店舗物件は、初期費用を大幅に節約できるというメリットがあるため、競争率もかなりの激戦となることが多く、店舗が売りに出されてもあっという間に契約されてしまうことも少なくありません。自分の希望や条件にピッタリの居抜き店舗物件を探している人にとっては、ピッタリかどうかを考えているうちに物件がなくなってしまうことも多いので、ある程度妥協できる点は妥協して、条件や希望に近い物件は即決するぐらいの決断力が求められるのも、繁華街の特徴といえます。こうした点は、できるだけ完璧に近い環境で開業したいという人にとってはデメリットとなります。ぶけなびを活用しながら、複数の物件を比較検討しながら決めることをおすすめします。